もう卒業されて時間が経過した利用者さんとのお話です。
体調の変化、環境(真夏なので気温の上昇)で不穏状態が続いてました。
作業所にも足が向かなくなり、ホームで過ごすことが増えてきました。
世話人からも何かおかしい感じがすると言われることが多くなってきたかと思っていた時に、主治医の先生から電話がありました。
「本人さんからご飯が食べれていない、受け付けない」と言われるので経腸栄養剤を処方しますとの事でした。
「はて?」
職員の報告などから残す事はあっても食べれていないと聞いたこともなく食材が残り過ぎる事もないので本人さんと面談しました。
よくよく聞くと〇〇がいやだ、〇〇さんが私に〇〇と言ってきてすごくショックだ!との事。
「でもまったく食べれてない事はないよ、あまり運動量も減ってきてるのに食事は3食およそ7割、おやつも食べてそれに経腸栄養剤も服用して大丈夫?」と聞くと主治医がそう言っているからとの返事。
ん?
「先生が言っているのではなく、まったく食べられないと言ってるから処方されているよ。先生にはなんといったの?」というとだんまり。
本当は違う理由があるのは予想がついていました。世話人との何気ない会話の中身や以前の問題行動からの推察、時期などで「本当は〇〇の事でしょ。」と喉元まで来ていました。
でも、それを言ってしまうと僕(サビ管)又はその時の夜間支援員に怒りの矛先がロックされ、深夜に迷惑行為となりかねない事が予想されます。
ある程度の促し(以前に異性友達との関係性など)で問いかけしました。
しかしながら本当の本音は口にしません。
多分言ってしまうとつぶされると思っているのでしょう。
でも分かってほしいのは「おとなしくしなさい」「もう迷惑をかけないで」とか「思った通りにはならないよ。」など言うつもりはないのです。
したいことがあるなら応援してみたいとも思っています。
でも現実はこうなんだとはっきり伝えます。
それが自分たちが思う支援と感じているからです。
難しいし、利用者さんの障害特性の違いもあります。
一概にそうするつもりはありませんが、コミュニケーション障害特に利己的な思いが前面に認められる利用者さんには支援の柱の一つにしております。
本当は言いたくない事もありますが強い気持ちも必要な時があります。
難しいもんですよね。