支援者のみならず、家族さまにも関係があると感じています。
「もうどうしていいかわからない。救急車を呼んでよ。どうしてこんなにしんどいのに読んでくれないのよ!」
と利用者さんに言われたときにどうしますか?
多分まず考えるのは「えっ、さっきまで何ともないし今も何とも(見た目)ないやん!?どうゆう事!?」
でしょうか?申し訳ない、正直に率直な事を書いています。
ごく世間一般的な対応としては救急車って血を流している、上げ下しが止まらない、高熱でうなっている、フラフラして歩行困難や呼吸困難等でしょうか。
でも利用者さんにはそのような様子もバイタルサインも正常値を示していて、まったく正常に見えます。
なぜそのように訴えないといけないのでしょうか?
実はわかっているんです。
いや、見守っていると多分これであろうと理解できてきます。
多くが「家族さんや作業所での諍いや昔のつらい出来事のフラッシュバック」などです。
いや、そればかりとはいえませんがそのようなことが多いです。
出来事自体はそこまで考えなくてもいいことです。
例えば「あの時にこんな事を言われたのを思い出した、お出かけした時にこんなことを言われた、して欲しい事をしてくれない、などなど」です。
結果不満や不平な事です。
でも障害特性のある利用者さんにとってそれがすべてと言ってもいいかもしれません。
利用者さんにとっては毎日毎日一生懸命に作業所に言って頑張っている。
気の合わない人と作業している。
居たくもない作業所やグループホームにいてる、買いたいものも一生懸命我慢している。
などなどそのように思っている事でしょう。
決して自分の為なんだと自分に言い聞かせていても本心は変わらず受け入れていません。
何もかも受け入れていないでしょう。
持病と言われるモノがある事も障がい者と言われることも決して受け入れていません。
そして自分の思いや考えは曲げません。
社会生活に参加したいと思っても得られる事は当たり前、するべき事はしたくない。
でも「我がまま」ではないんです。
そうせざるを得ない、そうしないと生きていけない、それが障害特性かもしれないです。
話を戻してみます。僕たちは利用者さんから救急車を呼んでほしいと頼まれた時、外見上の異常が見受けられなくても、その訴えを真摯に受け止めることが大切だと感じ、できる範囲で受け入れようと思っています。
頭の中がぐちゃぐちゃする、気持ちが悪い、という表現からは、精神的、または身体的な不調が透けて見えることもあります。
特に、バイタルサインが正常であっても、吐き気やお腹の不調といった症状がある場合、内面的な苦痛があるかもしれません。
このような状況では、まずは落ち着いて話を聞き、具体的な症状や不調の始まった時期、痛みの場所があるかどうかなど、詳細を確認します。
精神的な不調が影響している場合には、その人の感じているストレスや不安を理解し、適切なサポートを考えることも重要です。
僕たちは場合によっては「救急安心ダイアル」が各自治体にあると思いますので、直接本人の話を聞き取ってもらいます。
日曜日や時間外、休日には主治医と連絡取れない事が多いのでそのように対応して、本人が救急車を呼んでほしいというなら呼びます。
戸惑う事はしません、僕たちは医者でもなければ救急隊員でもないからです。
実は重大な疾患があるかもしれません。
僕たちはそのような障害特性のある利用者さんのすべてを受け入れているわけではありません。
利用者さんが思っているという事は受け入れつつ、必ず現実を差し込んでいきます。
欲しいものがあるなら持っているお金はこれだけだよ。
仕事を休みたいのなら「いいんだよ。でも自分で連絡してね。」と言って休んだのはあなたがしたのだよと伝えます。
「あの人が、この人が私に〇〇と言って私はしんどいんだ!!」というなら「なぜ、その時に言わないんですか、言わないとその人もわからないよ。あなたもヒソヒソ言われたくないんでしょ。」と伝えます。
あなたは悪くないんだ。つらいなら思うようにしてもいいけど現実はこうだよ。これはセットです。
そうしないと本人に伝えていることも全く受け入れない。やってみた、でも思っているようにいかなかった。
それが本人に実感があってから現実を伝えてみると少しだけ受け入れてくれているように感じます。
もしかするとそれが障害特性かもしれないです。