グループホームでの生活は、それぞれの利用者さんに合わせた支援を行いながら共同生活を送っています。
しかし、時には予想外の問題に直面することもあります。特に、感情の波が激しい時には、いつもご機嫌な利用者さんから攻撃的な言葉を浴びせられることがあります。
このような状況は、支援員にとって大きな試練です。
例えば、ある利用者さんは、作業所でのルールが理由で他の利用者とトラブルになり、支援員に対して命令的な言葉を使ったことがありました。
このとき、支援員は平静を保ちながら、利用者さんの感情の背後にある不安やストレスをじっくり聞き出しました。
また、世話人が食事の準備をしているときには、お金の管理について不満を口にすることもしばしばです。
今では受け流すこともできますが、まだグループホームを始めたての頃は職員に個別の支援の方法、向き合い方、対応伝わらずその利用者さんの感情の波の度合いを職員は平常に戻す事ばかり考えていました。
だから、利用者さんの感情をくみ取れずに関係機関同士がまとまらなくなることもありました。
その後の利用者さんの行動や話を聞くと結局は全く違うその利用者さんの思いというものがあったようでした。
具体的に〇〇が理由で~と言えないのでもどかしいですが、結局その利用者さんの口から出てくる言葉が本当の原因とは言い切れないところが大変難しいですよね。
もちろん様々な障害特性があり、〇〇の時には〇〇で対応すればよいと一概には言えません。
でもわかったことは、すべてになんでも対応(話を聞けば落ち着きを取り戻す)すればうまくという事ではないという事でした。
しかしながら、感情の波が高ぶっている状況では、攻撃的な言動を見せる背景にはいろんな物事があり様々な心理的要因が隠れていることが多く、それを紐解いていくことが大切です。
なぜ攻撃的な言葉が出たのか、その原因を一緒に考えていくことで、信頼関係を築きつつ、より良い共同生活を目指すことができます。
そして、この過程で支援員がかける言葉一つ一つが、大きな影響を持っています。
その過程で何が不満である、何が不安であるかを重視しています。
なぜなら"不満は今ある現状についての事""不安はこれから起こる将来に対しての事"だと考えているからです。
でも僕たちの基本的な対応には攻撃的になる大きな要因である"不安"に対して「大丈夫だよ。」「急がなくてもゆっくりでいいんだよ。」「〇〇さんが必要なら行動してみて間違っているならやり直せばいいと職員はおもうんだ。」といってまずはほめてみようという形をとっています。
利用者さんにとって、支援員はただの世話をする人ではなく、心の支えであり、信頼できる存在であるべきですからね。